名もなき毒
東京新聞の連載小説、宮部みゆき著「名もなき毒」が2005年と共に終わった。
青酸カリによる無差別連続殺人、土壌汚染、そして睡眠薬。それぞれに展開する話は結末に向けて絡み合っていく。コンツェルンの社内報編集に携わる主人公は、むしろ語り部的存在。
最後の最後に少女が口にした一言が泣かせる。そして主人公が結ぶ、「我々人間が毒なのだから」という言葉が物語の全てを受け止める。読み終わったからこそ、前半の淡々とした流れの重みを理解できる、読み続けてよかったと素直に思う秀作。

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